革の里会員の『大﨑商店』様をご紹介します
『大﨑商店』さんは、先代が、播高皮革より独立し、昭和33年にゼラチン原料商として開業しました。
昭和52年 姫路革(白なめし)を製造しておられた故・宮本光秀さんより太鼓皮づくりの技を伝承し35年になりました。
今では、和太鼓の皮と武道具用の生皮(きがわ)の製造を行っています
現代式の作り方から古式の作り方まで、お客様のニーズに応じて皮作りをしてくださるのが特徴です
和太鼓の皮は、主に牛の皮が使われていますが、鼓をはじめ、特に甲高い音を鳴らす太鼓には馬皮が使われています
その作成工程を見せていただきました
①皮の選定、②_1 川晒(さら)し(②_2糠抜き)、③毛取り、④干す、という工程を経て和太鼓の皮となります
川晒し、糠抜きはどっちも、古式のやり方で、現在的なやり方はドラムによる薬品を使った脱毛方法を指します
市川の川晒しは特に高木地区独特の技法であるといわれております。
①皮の選定
皮を選別して、傷のないものを探すのが大変だそうです。
日本全国の牛皮の中から選定されます。
大きい太鼓は、一頭分の皮を一枚そのまま使用します。
②_1 川晒し(古式)
▼実際に川晒しをしている様子です
このように川に晒します。
皮にだんだん苔がついてくるそうです。
今のこの時期だと10日以上川晒しをし、毎日皮の様子を伺います。
②_2 糠抜き(古式)
太鼓皮では伝統的な糠抜きを見せていただきました。
ぬかにつけて発酵させます。
③毛取り。
かまぼこという台とせん刀を使って脱毛します。
綺麗にどんどん取れていきます
▼せん刀
▼かまぼこという台
④干す
皮を10日程度乾燥させます
▼商品になる皮
このようにして、薬品を一切使用せず和太鼓の皮が作られていきます
和太鼓の皮は白なのですが、見ていただいた通り商品になる皮は半透明の茶色でとてもカチコチです
和太鼓の皮は、太鼓に張るときに引っ張っていって、かつ叩いて段々みなさんがご存知の白になっていくそうです
また、太鼓の音も甲高い音からドンという音に変わっていきます。
実際にいくつか太鼓を見せていただきました
▼鞨鼓(かっこ)とても古い貴重な太鼓です。
▼龍の絵柄が書かれた太鼓もありましたよ
あなたの街の太鼓にも大﨑商店さんで作られた皮が使われているかもしれませんね
今回は、大﨑哲生さんをはじめ大﨑商店のみなさまにお話をお伺いしました
ありがとうございました
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大﨑商店
〒671-0256 兵庫県姫路市花田町高木291-1 [地図]
TEL:079-224-0022
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お世話になります。
大﨑さんに生皮を依頼した刀鍛冶です。とても良い紹介ページを製作されているので、Twitterとファイスブックで、シェアさせて頂きました。宜しくお願い致します。